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男踏歌(おとことうか)

六条院にやってきた男踏歌の一行には、夕霧・頭の中将(のちの柏木)・弁の少将(のちの紅梅)もいて、 美しい歌声と舞で人々を魅了した。

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男踏歌とは、平安時代に隔年で、陰暦正月14日に行われた年始の宮中行事で、歌が巧みな男性が選ばれ、 清涼殿東殿の帝の前で祝詞を歌い、足拍子を踏んで、集団で舞を舞ったもの。
院・中宮・東宮なども巡り、明け方に再び宮中に戻り、管弦が行われて、帝から禄(ろく)を賜りました。途中で「飯駅(はんえき)」 と呼ばれる場所で、大掛かりな饗宴でもてなされたり、「水駅(すいえき)」で酒や湯漬けでもてなされたりしました。

光源氏のいる六条院は「水駅」に指定されていましたが、踏歌には六条院の女君を皆招待したこともあってか、 それ以上のおもてなしをしたようです。

踏歌の人達は、催馬楽呂(さいばらりょ)『竹河(たけかわ)』の「竹河の橋の詰(つめ) なるや 橋の詰なるや 花園に はれ花園に 我をば放てや 少女(めざし)伴(たぐ)へて・・・」と歌い舞った様子。玉鬘は、 初めて自分の本当の兄弟達の柏木・紅梅を御簾ごしで眺め、早く内大臣に自分を知ってもらいたいともどかしく思います。
だけど、自分達が玉鬘の兄弟だと知らない2人は、夕霧に美しい姫君へ自分の文を届けて欲しいと言い出します。実の兄弟だと知った時、 2人は夕霧の前で「まったく、あせって文など頼まなくてよかったよ。あやうく、いいもの笑いになるところだった。」 「実の姉上に恋文をおくるなんて。」と言っていますが、実は「思ふとも 君は知らじな わきかへり 岩漏る(もる)水に 色し見えねば」 という溢れかえるような恋心を歌った歌を、柏木は玉鬘のもとに送っていました。

汗をかき、夕霧の前で「文を頼まなくてよかったよ」と言う2人(しかも紅梅は柏木をちらりと見ている)がちょっぴりいじらしく、 かわいらしく見えますよね。

ちなみに、男踏歌は天元6年(983年)には廃絶したそうです。

  • 《源氏物語 あさきゆめみし 其の二十五・二十七》

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最終更新日⇒2011年08月25日
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