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おきつ舟 よるべ波路(なみじ)に・・・

おきつ舟 よるべ波路に 漂はば 棹さし寄らむ 泊り教えよ

容姿端麗な夕霧を見た近江の君が、御簾にはりつきながら詠んだ恋の歌。

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おきつ舟 よるべ波路に 漂はば 棹さし寄らむ 泊り教えよ

おきつ舟 よるべ波路に 漂(ただよ)はば
  棹 (さお)さし寄らむ 泊り教えよ

沖に舟が頼るところなく漂っているのなら、私が掉さして近寄りましょう。泊まるかどうか教えてください。つまり、 あなたと雲居の雁との仲が決まらないのならば、同じ姉妹の私があなたの妻になりましょう。どうですか?という意味。

「泊り」と「舟」は縁語。掛詞として「波」に「無み(なみ)」という意味も含めています。 一目見て夕霧を気に入った近江の君は、引き止める女房達をキッと睨みつけ、 御簾を押すように張り付きながら夕霧に見入ります。何をしでかすか分からなくてヒヤヒヤする女房達を全く気にせず、 とうとう夕霧に話しかけてしまいます。

あまりのぶしつけな言い方に、夕霧もビックリしてしまいますが、 噂に高い近江の君だと納得した彼はすらりと歌を返して近江の君の想いを上手にかわして去って行きます。 バツの悪い思いをした近江の君は悔しがり、上流階級が肌に合わないことを悟り、ついに五節ちゃんと共に町に帰ることに。

同じ姉妹である玉鬘とは、同じような境遇だったはずの近江の君。彼女達は全く違う人生を歩みます。 これは育ちのせいだったのか、もって生まれた性格だったのか・・・。町に帰った近江の君が幸せに暮らしたのか、 どうしているのか気になるところです。でもきっとあの近江の君だから、何事にもめげることなく、楽しく強く、 生きていたのでしょうね。

よるべなみ 風の騒がす 舟人も 思はぬかたに 磯づたひせず

返歌

よるべなみ 風の騒がす 舟人(ふなびと) も
  思はぬかたに 磯づたひせず

  • 《源氏物語 あさきゆめみし 其の二十九》

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最終更新日⇒2011年08月25日
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