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いぶせくも 心にものを・・・

いぶせくも 心にものを なやむかな やよやいかにと 問ふ人もなみ

明石の入道から娘(のちの明石の君)のことを聞いた光源氏が、娘にあてて2度目の恋文に書いた歌。

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いぶせくも 心にものを なやむかな やよやいかにと 問ふ人もなみ

いぶせくも 心にものを なやむかな
  やよやいかにと 問ふ人もなみ

憂鬱な物思いで悩んでいます。「やあ、どうしていますか?」と訪問してくれる人もないので、という意味。

そう言えば、受験生の時に先生から「井伏氏の憂鬱」(「いぶせし」は「憂鬱だ」という意味を持つ。) と覚えろとよく言われていたなぁ。

住吉神のお導きで、須磨に光源氏を迎えに来た明石の入道。明石に呼び寄せてくれた明石の入道から、 光源氏は不思議な話を聞きます。それは以前に彼が夢占いで占ってもらったものと同じ内容の話でした。縁を感じた光源氏は、 明石の入道が大事に育ててきた娘に、恋文を出します。

しかし1度目は撃沈。光源氏から美しい文をもらった明石の君は、 光源氏の身分と自分の身の上を思うと気後れを感じてしまい返事を書くことは出来ませんでした。出家した入道であっても、 ここは娘を思う父。しぶしぶと光源氏に恋文の代筆をします。

そんな返事を初めてもらった光源氏は、それでもめげずに文を送ります。その紙は典型的な恋文の用紙である薄様 (うすよう)。標準的な用紙を使っているということは、「まだ会ってもいない方だから、 熱をあげていいものかどうか悩んでいる。」ということを強調しているのでしょうか?どうやら1度目の文の用紙には、 高麗から渡ってきた胡桃色の紙だったようですし、その差に深い意味を感じてしまうのですが・・・。

誰も自分をかまってくれないというような歌にしろ、そっけない用紙にしろ、こんな細かい所から恋の駆け引きを行っているのでしょうね。 そしてこの文により、 返事を躊躇っていた明石の君からの文を受け取ります。さすがは恋の手だれの光源氏!女性の心を掴むのが上手です。

思ふらむ 心の程ほどや やよいかに まだ見む人の 聞きかなやまむ

明石の君の返歌

思ふらむ 心の程ほどや やよいかに
  まだ見む人の 聞きかなやまむ

  • 《源氏物語 あさきゆめみし 其の十四》

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最終更新日⇒2011年08月25日
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