源氏物語 あさきゆめみし大事典あさきゆめみし用語:あ行, あさきゆめみし文庫版第5巻, 古典用語 > 熾火(おきび)のように・・・

熾火(おきび)のように・・・

女三の宮と柏木の密通を知った光源氏が、その裏切りに苦しむ心を表現した言葉。

スポンサード リンク

結婚してから七・八年経った頃に女三の宮が妊娠し、疑問を持った光源氏。扇を忘れて探しに来た部屋で、一通の文を見つけます。 開いてみるとそれは、優れた若者だと息子のように目をかけてきた柏木からの文で、その恋の相手は・・・自分の妻である女三の宮でした。

ショックを受けた光源氏は、その文を燃やして消し去ろうとしますが、文は消えてもその事実は消えず、ずっと「熾火(おきび)のように」 胸の内にくすぶり続けるであろうことを実感します。そして、その裏切りを許せない光源氏は、女三の宮を出家に追い込み、柏木の気を弱らせ、 死に至らしめます。

光源氏が「熾火のように」と言った「熾火」は古典用語というわけではありませんが、火鉢や焚き火を見ることがなくなってしまった今、 「熾火って何のこと?」と思う方も多いと思いますので、ちょっと調べてみました。

「熾火」は、パアッと火が巻き起こる時ではなく、静かにパチパチと火がはぜるようなじんわりと長く燃え続ける状態で、 薪などが燃えて炭火のようになったもののこと。その状態になった時が「焚き火の一番暖かい時」だと言われています。

炭が赤くなったものを「おき」と言って、昔はそれを火鉢に入れて部屋を暖めていたそうです。焚き火はその「おき」 を絶やさないように薪をくべて、その「おき」が消えてしまうと再び火を熾(おこ)さなければならないとのこと。

やがて、紫の上が亡くなり、悲しみを超えて出家した光源氏。その「熾火のように」苦しんだ心は浄化されたのか? 薫の無垢な笑顔に癒されたのか?『源氏物語 あさきゆめみし』を読み進めて、光源氏の心を感じ取ってみてください。

  • 《源氏物語 あさきゆめみし 其の三十五》

スポンサード リンク

検索

Google

あさきゆめみしのカテゴリー

あさきゆめみしの用語集

あさきゆめみし各巻別の用語集

源氏物語

運営者と相互リンク集

最終更新日⇒2011年08月25日
copyright(c) 2006-2009 源氏物語 あさきゆめみし大事典 All Rights Reserved.